営業・CSのプロ不足をどう解決する?Fado株式会社・前川壮馬が挑む「AI時代に人が介在する価値」

企業の成長において、「優れたプロダクト」を開発することと同じくらい重要なのが、それを世に広める「営業」と、顧客体験を守る「カスタマーサポート(CS)」です。

しかし、多くの企業は社内にこれらのプロフェッショナルが不足しているという課題を抱えています。

そんな中、大阪を拠点に「究極の総合支援型BPO」を展開するのがFado株式会社です。本記事では、東証上場グループの常務執行役員という地位を捨て、同社を創業した前川壮馬氏に独占インタビューを実施しました。

この記事でわかること

  • 上場企業役員から起業に至ったリアルな背景と決断
  • 従来の「業務代行型BPO」とFadoが提供する「総合支援型BPO」の決定的な違い
  • AI時代にこそ「CS(カスタマーサポート)」に注力すべき理由
  • なぜ今、Fado株式会社の取り組みに注目すべきなのか。一般的な会社紹介記事では決して語られない、経営者のリアルな思想や一次情報をお届けします。

会社概要


会社名:Fado株式会社
公式サイトhttps://fado.co.jp/
代表者:代表取締役 津田智行(本記事インタビュー対象:創業者・前川壮馬氏)
設立:2023年1月
事業内容:営業支援(コールセンター・データ管理)、BPO(事務・人事・経理)、コンサルティング(課題分析・ビジョン設定)
所在地:大阪府大阪市北区中津1-2-18 MINOYAビル3F

※Fado(ファド)という社名は、ポルトガル語の「運命」に由来しています。「お客さまの課題は私たちの課題」とし、人だからできる価値を届けることをミッションとしています。

創業ストーリー

「ステークホルダーファースト」ではなく、「クライアントファースト」のBPOを

前川壮馬氏は、前職時代、アルバイトからスタートし、東証上場グループの常務執行役員へと異例のスピードで駆け上がった経歴を持ちます。

上司から与えられた仕事をこなすだけでなく、社内に存在しなかったエンタープライズ向けの新規事業を自ら開拓し、何百席という規模の案件を獲得することで、自らのフィールドを確立してきました。

しかし、2020年のIPO(新規株式公開)を経て、前川氏の中で一つの葛藤が生まれます。

「上場前は純粋に『クライアントファースト』で動けていました。しかし、上場後は機関投資家を含めたステークホルダーファーストに向かわざるを得ず、クライアントの要望を100%叶えるBPOの実現が難しくなってしまったのです」

このズレに限界を感じた前川氏は、安定した上場企業の看板を手放し、顧客の真のパートナーとなる「究極のBPO」を追求するため、2025年末にCOOとして参画致しました。

創業時の苦労と圧倒的なスピードでの組織構築

創業初年度、「50席の仕事を運営する」という目標を掲げたFadoは、結果として65席のお仕事を獲得し、順調な滑り出しを見せました。

しかし、立ち上げから1年が経過した頃、最大の壁にぶつかります。クライアントからの依頼が殺到する一方で、それに対応できるクオリティを持った人材の確保と育成が追いつかず、一部の依頼をお断りせざるを得ない時期がありました。

「最も苦しい時期でした。それを乗り越えるため、通常の3倍ほどの試行回数を現場に課し、圧倒的なスピード感で個人の能力を底上げしました。結果として、強固なノウハウと組織基盤を構築することができました」

事業の特徴

競合との決定的な違い:「コンサルティング×BPO」のハイブリッド

一般的なBPOは、クライアントやコンサルティング会社が設計した「戦略(レール)」の上を、言われた通りに走るだけの「業務代行」になりがちです。

しかし、Fadoが提供する「総合支援型BPO」は根本から異なります。戦略の川上である「どのようなレールを敷き、どこに向かうのが最短か」というコンサルティング領域から入り、その後の実運用まで自社で一気通貫して行います。コンサル会社の頭脳と、BPO事業者の実行力を兼ね備えた唯一無二のポジションです。

圧倒的な強み:明朗会計と「1ヶ月更新契約」へのこだわり

Fadoが多くの企業から信頼を得ている理由の一つが、業界の常識を覆す契約形態です。

「多くのBPO企業では、初期費用や設備費用がかかり、1人発注するのに100万円近くかかることもあります。しかし当社は『稼働時間×時間単価のみ』の明朗会計です」

さらに、契約はすべて「1ヶ月ごとの更新制」を採用しています。「期待値に届かなければすぐに活動を停止していただいて構いません。それだけ、私たちが提供する成果にフルコミットしているからです」と前川氏は語ります。

提供価値:社内に不足するプロを「内製化」レベルで保管

素晴らしいプロダクトを作る開発力があっても、営業やCSのプロが社内にいないという企業は少なくありません。Fadoは、様々な業界の知見を持つプロフェッショナル集団として、クライアントの内製組織と同等の解像度と密度で寄り添います。

実際の支援実績例として

〈BtoBインサイドセールス〉
支援前:時間生産性(SPH)0.12
支援後:SPH0.28前後を安定的に実現

〈カスタマーサポート窓口〉
支援前:CPH4顧客満足度指数75点
支援後:CPH6.4顧客満足度指数91点

〈eKYC審査業務〉
支援前:1件処理秒数110秒、SLA順守率90%
支援後:1件処理秒数55秒、SLA順守率100%

インタビューQ&A

前川壮馬氏へのインタビューから、さらに深いビジネスインサイトを紐解きます。

Q. クライアントが抱える典型的な課題と、その根本原因はどこにあると分析していますか?

A. 典型的な課題は、企業ごとに強みに「偏り」があることです。

例えば、開発力が素晴らしくても、営業のプロやマーケティングのプロ、CSのプロが社内に不足しているケースが非常に多いです。 根本原因として、一企業がすべての業種のプロフェッショナルを自社だけで網羅し、育成するのは不可能に近いという現実があります。

だからこそ、様々な業界の業務をお預かりし、多様なプロを輩出できる我々BPO企業が、そこを保管する意義があると考えています。

Q. AIが台頭する現在、Fadoとして最も力を入れている事業領域はどこでしょうか?

A. 意外に思われるかもしれませんが、CS(カスタマーサポート)センターの領域です。

世間では「CSは生成AIやチャットボットで十分」という風潮がありますが、私は「最も人が介在すべき窓口はCS」だと考えています。 特に日本市場においては、人と人との対話や安心感が非常に重要視されます。

すべてをAIに任せてしまうと、最終的に顧客の離脱を生みかねません。CSにしっかり人が介在することで、安心感を提供するだけでなく、追加提案やアップセルに繋げることができます。

つまり、CSこそが営業以上に予算をかけるべき「最大のプロフィットセンター」になり得るのです。

Q. 逆に「Fadoには向いていない」と感じるクライアントの条件はありますか?

A. エンドユーザーの不利益になるような売り方を求める企業様です。

「とにかく売れればいい」「法の抜け道を突いて売ってほしい」といったご依頼は、最終的にエンドユーザーが損をし、クライアント自身のブランドイメージも毀損します。

そうしたご要望は、お断りするか、方針の修正をご提案させていただいています。 逆に、顧客体験を向上させ、ファンを作りたい、チャーンレート(解約率)を下げたいと真剣に考える企業様には、我々は最大の価値を提供できます。

Q. BPO業界に対して、世間が抱いている最大の誤解は何だと思いますか?

A. 「BPO=ただの代行業者」という認識です。

単なる営業代行ではなく、上流の設計(脳みその部分)から伴走し、企業価値を高めるプロフェッショナル集団であるという誤解は、今後も解いていきたいですね。

経営者の価値観

「良いサービスが、広める力がないだけで消えていくのを防ぎたい」
前川氏が経営において最も大切にしているのは、AI時代だからこそ浮き彫りになる「人の介在価値」を信じ抜くことです。

「これだけAIが出ているからAIでいい」と思考停止するのではなく、「AIにできないこと、人だからできる価値とは何か」を常に問い続けています。

その根底にあるのは、過去の強烈な原体験です。

「素晴らしいサービスやプロダクトを作ったのに、それを世の中に広める力(営業やCS)を持たないがゆえに倒産してしまう会社をたくさん見てきました。それが本当に悔しかったのです。

正しいサービスの価値を世の中に正しく伝え、市場と企業様の架け橋になること。それが私の最大のモチベーションであり、仕事を通じて得たいものです」

今後のビジョン

コンサル×BPOの「唯一無二」の存在へ

今後の展望として、前川氏は「5年後に年商40億円、10年後には100億円規模」という明確な目標を掲げています。労働集約型であることを誇りに持ち、AIを導入しつつも「しっかりと雇用を創出していく」と断言します。
目指すポジションは明確です。

コンサルティング会社のように業務設計や要因分析を行いながら、BPO事業者として自社でセンターを持ち、最後の実行・運用まで完全に責任を負う。この両方の特性を兼ね備えた「唯一無二のBPO事業者」としての地位を確立することです。

同時に、前川氏は業界全体を変えたいという問題意識も持っています。 「BPO業界の人間は、自分たちをただの代行業者だと思わず、もっと提供価値に自信を持つべきです。

数多の企業の成功体験・失敗例を知り尽くしているBPOだからこそ、フワッとした経営課題の解決すらできるのだということを、業界全体に広めていきたいですね」

読者へのメッセージ

最後に、前川氏から読者である経営者・ビジネスパーソンへのメッセージをいただきました。

「これだけAIが台頭する時代だからこそ、意外と『人の価値』というものは大きく存在します。自社のサービスに自信はあるけれど、広める力や体制に課題を感じている企業様は、ぜひお気軽に我々にご相談ください。BPOの概念を覆す、真のパートナーとしてご支援させていただきます」

まとめ

この記事のポイント

  • Fado株式会社は、コンサルティング機能(上流設計)とBPO機能(実行)を一気通貫で提供する「総合支援型BPO」を展開。
  • 「初期費用ゼロ・完全従量課金・1ヶ月ごとの更新契約」という、成果にフルコミットした圧倒的なクライアントファーストの姿勢。
  • AI時代において、CS(カスタマーサポート)をコストセンターではなく「プロフィットセンター」と位置づけ、人の介在価値を最大化する戦略。

どんな企業におすすめか

  • 自社のプロダクトには自信があるが、営業やCSのプロフェッショナルが社内に不足している企業。
  • 一時的な売上だけでなく、エンドユーザーの顧客体験を向上させ、長期的なファンを獲得したいと考える企業。

自社の組織機能に限界を感じている経営者や事業責任者の方は、BPOの枠を超えた真のビジネスパートナーとして、Fado株式会社へ相談してみてはいかがでしょうか。

ここまで記事を読んでいただき、ありがとうございました。

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