「採用に正解はない」株式会社コンサルズ・横澤和人が語る、中小企業が生き残るための採用戦略

「求人を出しても応募が来ない」「せっかく採用してもすぐに辞めてしまう」中小企業の経営者であれば、一度はこうした壁にぶつかった経験があるのではないだろうか。
帝国データバンクが2025年2月に公表した「2025年度の雇用動向に関する企業の意識調査」によると、中小企業で新卒採用の予定がある企業は30.8%にとどまり、大企業の72.5%と比べて倍以上の開きがある。
採用したくてもできない、あるいは最初から諦めている企業が大多数を占めるのが実情だ。

こうした中小企業の採用課題に正面から向き合い続けているのが、株式会社コンサルズの代表取締役・横澤和人氏である。
人材業界で約20年のキャリアを積み、2,000社を超える企業の採用に携わってきた同氏は、「採用活動に正解と絶対はない」と断言する。その言葉の背景には、現場で培われた独自の哲学がある。
今回は、横澤氏に採用支援の最前線で感じていること、中小企業が今すぐ取り組むべきこと、そして業界の構造的な課題について、率直に語っていただいた。
リクルート、メイテックで見た「構造的な問題」
横澤さんはリクルートやメイテックといった大手人材会社でキャリアを積まれてきました。独立のきっかけとなった、業界側の構造的な問題について教えてください。
やっぱりリクルートでの経験が一番大きかったと思います。お金を持ってるとか知名度がある会社が圧倒的に有利な業界構造になっているんですね、採用に関しては。
逆に言うと、お金がないとなかなか採用ができないとか、いい人が取れない。知名度がないと箸にも棒にもかからないっていうのがあって。
正直な話ですけど、この失われた20年30年っていう日本の話は、私、中小企業がちゃんと人材が取れなかったっていうのも理由の一つにあるんじゃないかなと思ってます。
お金がないと採用できないとか、知名度がないとやっぱり求職者が見てくれないみたいなところを変えたいなと思って、中小企業にある程度特化しに行ったっていうのが実は正直なところなんです。この構造的な問題はめちゃくちゃ感じてます。
なるほど。採用市場全体の状況はどうなんでしょうか。
もう本当に求職者は売り手市場です。まだまだめちゃくちゃ売り手市場なので。
特に中小なんかで言うと、人が採用できないから倒産とか店を閉めるとか、まだまだざらにあります。取れないから倒産もあるんですけど、結果続かなくて中がぐちゃぐちゃになるみたいなことも多いですね。
半年1年で辞めてしまって、育てる労力もかかるし、売上というか利益にはまだまだ直結しないような状態で労力がかかって、結果的に辞めてしまう。それが何回か続いて、社員も疲弊して厳しくなってくるみたいなのがすごい多いです。
採用だけでは解決しない – 企業全体の課題に向き合う
離職率が高くて人が足りないという場合、離職低下のコンサルもされるんですか?
もうあります。うちはやってます。もちろんその研修とか福利厚生のサービスを提供してるわけじゃないんですけど、採用って結局、採用だけを見ても仕方なくて、その会社全体の課題みたいなところを解決するその先に採用ができるってところになってくるんで。

例えば直近で言うと、人事制度評価制度を見直すのでアドバイザーとして入らせてもらうとか、そんなご依頼もちょっと増えてきてますね。
なるほど。一気通貫でやられる感じですね。
そうですね。採用って結局、採用だけを見ても仕方ないんですよ。その会社全体の課題を解決する先に採用ができる。
コンサルズ設立の背景 – 「ライスワーク」をゼロにしたい
コロナ禍の時期に採用支援の事業に軸足を移された背景を教えてください。
そもそも私が元々やりたかったことって、働く人の満足度向上とか、もっと言うとお金のためだけに働いてるっていうライスワークの人を世の中からゼロにしたいなと思ってたんです。

ゼロって難しいですけど、いわゆるライフワークと呼ばれるような、この仕事したくてやってるんですっていうところでちゃんとお金も稼げるっていう、そんな状況にしたいなと思ってて。
元々、社員インタビューとかしても、みんな大体疲れてるんですよ。そんな人をやっぱり少しでも減らしたい。極論ゼロにしたいと思ってて。
最初は法人内のフィットネス、運動もできる時間なければ我々が行ってその会社内の雰囲気も変えるとか、運動習慣も変えるみたいなことができればいいなっていうサービスを最初やりました。サイボウズでやらせてもらって、サイバーエージェントで次回やろうっていう話になってたんですよ。
で、コロナになったんで、もう出社しなくなったよねっていうことで実はこの事業止まったんですね。
そこから採用支援に?
やりたいことは変わらないんで、それだったらもうちょっと法人向けに何かできるかなってことと、やっぱり経験してきた採用をもっと、採用だけじゃないですけど、企業の活性化とか人が働く環境をうまくサポートできないかなっていうことで、コロナの影響もありましたけどそっちに移行していったっていう感じですね。
並立してる一般社団法人の全国採用支援協会も、実はその働く人たちが幸せになるような環境を手伝えるメンバー、支援できる会社でメンバーを固めているっていうところですね。なので多分やりたいことは変わってないです。提供できる事業体が変わりましたっていう感じですかね。
転機となった「利益至上主義」との決別
2,000社を超える企業の採用を支援してきた中で、自分のやり方を根本から変えなければと感じた転機はありましたか?
コンサルズを立ち上げるきっかけになったのが、求人広告の代理店とか人材紹介やっている会社の顧問をやってたんですよ、相談役。最大3社入ってたんですけど、特にそのうちの1社が3年半ぐらいいまして、年商が最初5,000万ぐらいだったんですけど、6億5,000万まで上がったんですよ、対的に3年半ぐらいで。
すごく会社としては成長したんですけど、途中から結構やっぱ利益に走るようになって。お客さんの課題というよりは利益率が高いものとか、今売りやすいものをガンガン売っているっていう実態になってしまって。
私、そこの相談役として社外取締役みたいな形で入りながらも、ちょっと社長と「いや、このままじゃ続かないぞ」っていう話になって、実は若干揉めまして。
それが独立の決意に?
その会社は社員を守りたいから、売上が、利益率が高いものを売っていくって話になったんですけど、結構リピートが少なくなってきちゃってですね、お客さん。
やっぱりこれって特に中小企業のためにはならないなと思って、顧問を全部抜けること決意したんですよ。
やっぱりお客さんのそれぞれ個々に持ってる課題って違うので、それを解決するために何ができるかなっていうところがこの転機になったっていう感じですかね。

三方よしじゃないと。
そうなんですよ。もちろん会社なんで利益を出すことは本当大事なんですけど、ウィンウィンの関係がある程度築けてから利益が出てくるんだったらいいんですけど、こっちの利益でちょっと足元を見るような営業とかもしてしまってたんで。
中小企業で300万、400万とかってもうものすごい大きいので、おいそれとそんなバンバン広告とかってできないですよ。そこをやっぱり変えなきゃいかんなっていう。できるだけお金をかけずにじゃないんですけど、もっと効率的にお金をかける方法があればその会社にあったやり方ができればっていうことでやらせていただいたっていうのが今のコンサルズのスタートになってます。
「片っ端から全部聞く」 – 企業の本質を掴む方法論
企業から相談を受けた際、最初に何を確認してどのような手順でその企業にあった採用方法を選定していくんでしょうか?
何を片っ端しから全部聞くって感じですかね。
企業の悩みとか。浮き彫りになってる課題もあるんですけど、その会社が抱えてる課題とその採用課題が実は客観的に見たらマッチしないことって結構あるんですよ。
その会社は課題と思ってないんだけれども、いや実はここ変えたら採用もっと良くなりますよみたいなものが結構多いので。
手順というよりは、まずとにかくお客さんのことをお客さん以上に知ることから始めるっていうのがうちのやり方としては種としてありますね。
テンプレートがあるわけじゃなくて、経験値とか感覚で?
ある程度のテンプレートはあります。ただそのテンプレートだけを聞いてるとやっぱりうまく正直いかないことが多いので。

最低限聞かなきゃいけない、例えば今の採用手法だったり、雇用形態だったり、条件だったり、職種を何名とか、組織構図というか組織図みたいなものを結構確認させてもらうんですけど、そこは大前提として確認しましょうっていうのはうちはテンプレートとしては聞きますと。
ただそれ以外はもう例えば業界の課題感だったりもしますし。なので、とにかくうち最初のミーティング1時間ぐらいは全部ヒアリングですね。
「この手法は流行ってるけど、合わないのでやめましょう」
「この手法は流行ってるけど、合わないのでやめましょう」って提案したことはありますか?
めちゃめちゃあります。
会社のそのヒアリングの内容によって合う合わないを見極めてやってく感じですね。例えば求人広告は、このエリアは効果あるけど、このエリアは効果ないよとかあるんですよね。

職種によってもエンジニアとかって文章読むのって抵抗ないですけど、接客業の方とかって文章読むのめちゃめちゃ抵抗あるんですよね。だからその職種とかその求める人材によっても実は広告媒体を変えるとかっていうのはすごく意識もしますし。
お客さんが「これで申し込みたい」と言っても断ることも?
だから「うちこれで申し込みたいんだけど」って言われて「いやそれだったら効果出ないんでやめましょう」って言って、どうしてうちが買うって言ってるのにっていうのに断ることもあります。
新卒採用ゼロを突破した戦略 – ペルソナ設計の重要性
過去5年間新卒採用が0だった企業を初めて2名入社に導いた事例について教えてください。

新卒採用って結構というか、かなり多いんで。初めての新卒採用の会社さんってあるんで。
新卒採用ってちょっとこうイベント的にやらなければいけないので、例えばサイトの作りであったりとか、それこそ人事採用担当の説明やる時のプレゼン力とかも一緒に磨いていきますと。
どんなことを知りたいかって他社比較ですとか、その資料1つ1つをうち結構作り込みに一緒に行くのでやっていくんで。
資料作りだけじゃなく?
それが例えばその会社説明会用資料だけじゃなくて、その人事の喋り方だけでなくて、例えば合同企業説明会って、ブース出すようなところもあったりしますけど、あそこの例えば、ちょっと前こないだも私やってきたんですけど、ブースの椅子の装飾品とか。ああいうのも1個1個なんですよね。何をやったらいいかっていうのが分からなくて。
その企業なんで、いわゆるブランディングも全般的にやっていくって、ブランディングだけじゃなくて、導線もそうですし、Webの呼び込み導線、その会社につながる導線もそうですし、そこを見た時のブランディングもそうですし、基本は全部やっていきますと。
でもそれをほとんどの会社がやっぱり知らないので、この新卒が0だったってことはそもそも新卒の知識が全くないので、何をやったら効果が出るかっていうのが分からないので、それはもう本当全部0からやっていく感じです。
求人広告をアップロードして3日で2名入社が決定した事例についても教えてください。
最近で言うとその会社の強みみたいなところやっぱり出すのもそうなんですけど、万人受けする原稿って効果出ないんですよ。
例えばマイナビとかリクナビとかって、とにかく応募効果を保証したいので、どうしても万人受けするものを結構作るんですね。で、万人受けするものって確かに薄い応募ですけど、いわゆるその採用ペルソナにあった方が入社することって実は少なくて、応募来たけど結果入社に至らずってことがやっぱり多いんですよ。
媒体社としては応募効果を返さなきゃいけないっていうのは大前提としてありますけど、そうではなくてやっぱ欲しい人を、極端な話2人応募2人決まればいいっていうことなんで。できるだけその人にあったペルソナ像を作って原稿を作ります。
採用ペルソナ策定ワークショップ?
うち、採用ペルソナ策定ワークショップっていうのをやってるんですけど、求人の応募効果が少ない時はまずそれをやるんですよ。

どんな人が欲しいか、この会社の強み、弱み、求めていること。で、求めていることもその具体的にこういった人だったら活躍できるよっていうところを明確にして、さらに採用ペルソナを作りますと。で、この採用ペルソナにあった方とかこの採用ペルソナが興味を持ちそうな原稿にしていくっていう感じですね。
だからめちゃくちゃ刺さります。となるとやっぱり効果が出る。今やっぱ求職者も細かいとこ見るんで。
誰でもいいですよ、あなたの経験でもって経験なくても誰でもうちの会社に入れますよって言われてそこに入るかって話じゃないですか?入んないですよね。嫌ですよね、そんなの。
だったら「あなたのこういう経験が、うちの会社のここに活かせるんです。だからこういった経験がある人、こういった思考価値観がある人に来て欲しいんです」っていう原稿じゃないと、入社には至らないんで。そこを明確にしてるみたいな感じですかね。

中小企業経営者が知っておくべき「業界の裏側」
中小企業の経営者が提案を受ける際に、ここだけは確認しておいた方がいいポイントはありますか?
まず求人広告の話で言うと、よく聞かれるので、これは私100%否定するんですけど、「登録者どのぐらいますか」とか聞くんですけど。
求職者、転職をしたい方ってほぼほぼ2、3ヶ月のうちに転職をするっていう動きがあるんで、過去の登録者って全く関係ないですと。
過去の登録者数は意味がない?
変な話、例えばマイナビ、リクナビ転職が今週1週間もう、新宿池袋東京駅、品川駅で大々的に広告をバンと打ちますって言ったら、マイナビが効果出るんですよ、一番。
っていうその過去の登録者じゃなくて、転職したい現在動きたい人たちが、どうやってその媒体を使うかっていう動きなんで。
でも媒体社は基本的にはこの登録者がこのぐらいますとか現在でこう人がいますっていう話で求人広告を提供して、紹介をしてくるんですけど、じゃあ準備をしてスタートする1ヶ月後にはどうなってるか分からないんで、変な話。
1ヶ月後にじゃあ、こんなイベント打つんで、例えばじゃあ建設業界だったら建設業界向けのイベントをこんなのやるんで、建設業界の方に刺さるPRがありますよっていう方を見てもらった方がいいですと。
過去の実績も当てにならない?
過去、例えばデューダで成果が出たんでまたデューダがいいです。エンジャパンで成果出たからエンジャパン。マイナビはいまいちだったんですよねってお客さんとかよくいるんですけど、これも同じ理屈で、過去にそのうまくいったからって言って今回うまくいくとは限らないですって。
なぜかと言うとその求人広告のいわゆる媒体社の広告と、それから今何のイベントをやってるかっていうのが肝になりますと。ことなんで、過去の実績、現状のその数字だけでこれだったら大丈夫ですよっていう提案はをしてくる会社は私は信用できないですと、いうとこですね。
人材紹介会社についてはどうでしょう?
人材紹介会社って、営業さん、RAっていう、リクルーティングアドバイザーっていう営業さんと、後ろにキャリアアドバイザーっていわゆるその人をどの仕事に紹介したら一番合うかっていうこう人選をする方々がいるんですけど。
この2つの機能を知って、どれだけうちの会社、自分の会社の情報とかメリットをこうすり合わせられるかなんです。人材紹介会社って、よくうちも社長がお客さんの社長がいるんですけど「いやこんだけ高いお金払うんだからいい人紹介しろよ」みたいな上から目線なんですけど。
人材紹介会社も営業のノルマもあるし、後ろにいらっしゃるキャリアアドバイザーたちのその、他社に流れないように早く決めなきゃっていう、そういったこの社内の数字もあるんで。こうどれだけこうすり合わせられるかですよね。
なので、人材紹介を待っていて紹介なんか微妙だったからじゃあちょっとペンディングでみたいな会社って絶対もう紹介されなくなっちゃうんで。
例えば早く結論を出すとか、求職者が求めてうちの会社のこの分かりにくいところをできるだけ分かりやすくするような例えば資料をお渡しするとか。人材紹介会社とのえっと関係性構築が実は一番大事ですと。

採用予算の考え方 – コストか、労力か
中小企業の場合、採用に年間でどの程度の予算を見るべきでしょうか?
難しいですけどね。職種にも本当によるんですけど。例えば建設業の施工管理なんかだと、もうじゃあ30万50万で採用できるかって言うと絶対できないですけど。
まあお察しで1人の採用に50万から100万円ぐらいのコストないし人件費は使うべきかなと思います。1人当たり。できるだけ安くできるっていうのは理想ですし、もしかしたら正直ハローワークで取れるケースなんかうちも結構あるんですよ。
コストを下げる方法は?
適正コストというよりはできるだけ下げていくっていうことは必要ですけど、50から100みたいなところですけど。
例えば採用のサイトであったりとか、何々区とかのこう地域の採用支援をやっている、商工会だったりその区がやってるとかもあるんですけど。
Web広告とかと同じで、いろんなものを手をつければつけるほど、例えばSNSなんかも採用今よくやりますけど、いろんな導線というかWeb導線も含めて、導線が多ければ多いほどコストって下がるんですよ。
なのでポンと仮に求人広告を出したとしても、他の何もないですっていう会社と、SNSもあって、会社の採用サイトもきっちり作ってあってみたいなとこで言うと、例えばマイナビ転職のサイズを下げても、SNSとか情報がきっちりあればコストって下げられる。下がっても効果も出るっていうことなんで。
無料でできること、労力をかける必要はあるかなと思います。

コストか労力か、ですね。
コストをかけるか労力をかけるかっていうのはあるんですけど。コストを下げたいんだったらできるだけ労力をかけて例えば採用のSNSを作るとかというのをやっていくっていう感じなので。
押し鍋って言うとあれみたいな話ですけど、コストをかけずにもっとどんどん人を採用したいんだったら労力をかける方がいいかなと思います。
「採用顧問」という独自のポジション
採用顧問という形態は、いわゆる採用コンサルティングや採用代行とは違うんでしょうか?
採用代行は、かなり近いですけどね。うちはその頭を動かすのと手を動かすっていうことがあるんですけど。
頭を動かす部分で言うとやっぱり採用顧問っていう仕事に近いかなと思うんですけど、それこそその課題を抽出してじゃ何を変えたらもっと採用が効果的になるのかとか。
止まっているもの、例えばハローワーク1年前に出したんですけど止まってるんです、で、ハロワって3ヶ月何もしないとそのままもう掲載切れてしまうんで。そういったところも知らないことも多いので、そういった知識と、それから今全体的に見た採用の課題を抽出してそれを解決していく手段方法を考えるっていうのがうちは採用顧問、頭を使う部分ということです。
手を動かす部分もやると。
代行もやってます。手を動かすっていう。頭と手って言うんですけど、手を動かす部分で言うと、採用の応募が来て、じゃ、どんな形で返したらいいかとか、その文章を考えたりとかですね。本当に、極端な話「ありがとうございます」みたいな形の返信をしていくとかです。
そういったこともやっているので、世の中的に大体その採用代行でとにかく手を動かすっていうところに、アウトソーシングして、そこの部分をきっちりやりますよっていう会社は多いんですけど、顧問の部分っていうのはなかなかそんなに多くないかなと思います。
2人1組で?
これをうちは2人1組でやっているんで、顧問と代行のメンバーで会社に入るってことをやらせていただいてるので、その業態はあんまりないかなと思います。

成果が出るまでの期間と、成功する企業の条件
契約開始から成果が出るまでどれぐらいの期間を見ておくべきですか?
最低半年ですね。1ヶ月で効果出してくれって時もあるんですけど、やりますけど出にくいですっていうところですね。
途中で合わないと感じた場合は?
合わないっていうのは、これお互い様かもしれないんですけど。お客さんも本気でやっぱり時間を使って手を動かしてもらうってことをしないとやっぱ採用ってうまくいかないんですよね。丸投げだとうまくいかないです。
なので合わないっていう感じる場合は、例えば打ち合わせの時間が取れないとか。そのPDCAを回すその打ち合わせの時間ですね。取れない。それから、即効果をさっきの話じゃないですけど求めてしまって、そこだけに特化して1ヶ月2ヶ月で効果出ないんですけどっていう進め方だと正直効果は薄いです。
なのでもしかしたら途中でやめた方がいいかもしれないんですけど。こんな感じですかね。
成果が出やすい企業と、逆に難しい企業の特徴は?
業界で言うと合ってる、合ってないってそんなにないと思っていて。さっきの前の質問でもあったように、やっぱり丸投げですって言うとうまくいかないですと。
お金払うからやってよっていうのはうまくいかないです。それはどこの業界とかも内容もそうです。どこでもそうだと思いますけど、結局お客様いらないと効果出ないですもんね。本気でやっぱり取り組むっていうことが大事ですし、ということですね。
AI面接時代、中小企業はどう向き合うべきか
AI面接とかAIスカウトっていうのが進んでると思いますけど、中小企業はこの流れにどう向き合うべきだと思われますか?
まだここ中小企業はこれに手を出さない方が、中途半端に手を出さない方がいいと思ってます。
まだテクノロジーがもうちょっと進化するまで?
なぜかと言うと、大手の企業、大手ってやっぱりそのいわゆるタレントマネジメントシステムみたいなのを入れて、そもそも自社のその例えば組織サーベイなんかもやった上で、組織の情報が集まってそこに会うかどうかっていうことでAI診断できるんですけど。
中小ってそもそも自社の社員がどんな属性で何を考えていてどんな価値観があってってのが分かってない状態なんで、そもそもその元々のデータ、自社のデータがない中でAIを活用しますって無理な話なんですよね。
なので中小は、やらなきゃいけないんですけどどこかで。っていうと業務効率化でAIを使うのはいいんですけど、選考基準でAIを入れるとかはまだやめた方がいいかなって思ってます。
3年後、5年後の採用活動はどう変わるのか
今後3年から5年の中で中小企業の採用活動はどう変わっていくと見ておりますか?
そうですね。そもそも求職者の側がもうAIを使ってくるので、最初のマッチングはやっぱりAIになってくるとは思います。

いわゆるその見つけるっていうところから、この会社が合う合わないみたいなところで言うと、求職者側が先にAIを使ってくると思うんで。
自分にあった会社を自動で選択して、送ってくれるんで、そこからじゃあ自分がどうやって選んでいこうかみたいな話にはなってくると思いますと。
だからそのなんて言うんですかね。ある程度のAI、Web が使える会社じゃないとそもそも採用に引っかかってこないかなと思うので。ある一定のネットワークスキルは持ってないと、箸にも棒にもかからないというところにはなってくるかなと思いますが。
その先はどうでしょう?
その先で言うとわかんないですね。ただ例えばAIが全部マッチングしてくれて面接もやって、仕事が決まりますっていう世の中はなかなか今の日本でまだ考えにくいかなと思ってるんで。3年から5年だとしても、ここは変わらないと思います。
「紹介したいと思われる存在」というバリュー
「紹介したいと思われる存在である」という行動指針を掲げていらっしゃいますが、実際ビジネスの場でこの考えがどう機能しているか具体的なエピソードがあれば教えてください。
まずお客さんに無理はさせないっていうのが大前提で、うちも無理をしないっていうのが大前提で。できないことはうちできないって結構言うんですよ。
で、お客さんの考えがこう、間違ってるというよりはうちはこう思いますよっていうのは必ずやっぱり言うので。そのなんて言うんですかね。ウィンウィンな関係だと思ってます。もちろんお客さんなんですけど。
うちは業者って言われるのがすごく嫌で。業者ってなんて言うんですか?この業者に任せるっていういわゆるそのアウトソーシングみたいな話になるんですけど、パートナーじゃないとやっぱり難しいと思っていて。

下に見られたくないというより?
下に見られたくないんじゃなくて、さっきの話も戻りますけど、お客さんが全力でやっぱり協力してくれないと採用ってうまくいかないんですよ。入社してから、うちが関わるわけじゃないんで。
なので、本音でお話はしますし、こうした方がいいっていうのも別に遠慮しないでお伝えはうちはしてるつもりなんで。それがもうなんて言うんですかね、もう素直でストレートでいいよねっていうお客さんにご紹介をいただけるっていうところなんで。
嘘はつかない、誇張はしない、できないことはできないって言っていうのをすごく意識してます。
最もやりがいを感じる瞬間、そして難しさ
採用支援をしていて最もやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?また逆に難しさを感じるのはどんな場面ですか?
やっぱり、いい人が入って会社の雰囲気が変わったよとか、今日も実はうちの朝ミーティングしててまさにそんな事例があったんですけど、もう会社が変わった、雰囲気が変わった、入ってもらって良かったっていうのが、まあ、一番かなと思います。
売上が上がったとか収益性が上がったみたいなのってその先の話なんで。なんとなく最初に実感されることってやっぱ新しい人が入ってちょっと会社が変わったよ。ちょっと今まで暗かったのにみたいな。なんかそういうのが会社の変化、組織の変化みたいなのを感じていただけた時がまあ一つ嬉しいかなと。
他には?
今日もうちのミーティングであったんですけど、お客さんからこのサービスだったら安いよねって言われるぐらいの価値が提供できてる時は嬉しいなと思います。
で、あとは個人的なところで言うと、入社した人がある一定のポジションについて。例えば3年前、4年前に支援した会社の入社した方が、ある役職になってますとか。

実例で言うと、ある店舗を運営してるお客さんで、採用の支援で入らせてもらって、求人広告をちょっと媒体を少し内容変えさせてもらいましたと。で、そこで入社した方が1年後に、ちょっといわゆる幹部じゃないんですけど、その実際現場をこう仕切ってくれるような方、次世代のいわゆる管理職みたいな形で、採用のペルソナのワークショップに入っていただいて。
「あ、この人が入った方です」と、で、今もうメインの戦力になっていて、これからマネジメントをやってもらうんで、一緒にそこに参加してもらったみたいな方と話をする瞬間っていうのがやっぱ一番嬉しいですかね。
難しさを感じるのは?
人事がいる場合なんですけど。人事の担当者がいて、うちがコンサルティングに入ると人事の仕事を奪ってしまう、もしくは人事の方本人がちょっと、自分の力不足でここが入ってきたんだみたいな形になっちゃうと、人事とうまくいかないケースがあるんですよ、うち。
そこが難しいというか。本来はその人事の方を立てつつも第三者的な視点って絶対必要なんで、その会社の中にいると見えないことってたくさんあるんで。自社のコンサルって自社でできないみたいな。
なので立場的には全然そのアドバイザーとしてうちの話を聞いてもらって活用してもらえばいいんですけど、その人事の方の立場になっちゃうとなんか「俺が仕事できないからコンサルティングが入った」みたいな感覚になると、ちょっと敵対視される時は難しいと思います。
社長とかは全然そんなこと思ってないんですけど、その立場がある人事の方とかになると、そう思うっていうのはありますかね。
中小企業へのメッセージ – 「踏み台」になることを恐れるな
最後に、中小企業の経営者に伝えたいことはありますか?
これはちょっとどこの話でもしてるんですけど。例えば大学って、どんないい会社に就職できるかによって大学の入学応募者が変わってくるってあるじゃないですか。
例えばGAFAMに新卒で入社できました。ああ、じゃあ例えば慶応ってすごいねみたいな話とか。その大学の感覚で言うとどんないい会社に入れたかっていうそのOB、OGがいるかみたいなとこってあると思うんですけど。
企業にも実はそれを持って欲しくて。

企業が「踏み台」になる?
大体の中小企業は10年15年働いて欲しいですって言うんですけど、求職者にとってはそれが別にメリットじゃなくて。
いや、この会社を経験してこの会社から転職した人って例えばGAFAMに入ったんですよみたいな話とか。このこの会社でどんな経験が積めて次に活かせるんだっていう、この会社が別に踏み台じゃなくて、キャリアパスとして、ここでの経験が素晴らしい。次の会社に活かせるんだっていう会社になると採用ってもっともっと簡単にいくんで。
辞めて欲しくないんだけど辞めてレベルアップができるその土台にうちがなりましたよっていう会社になると、中小企業ってどんどんどんどん採用うまくいくんじゃないかなと思ってます。
でも今は逆行してる?
今結構逆行してるんで。辞めさせたくないです。うちで働いて欲しいです。あんまりスキル身につけてもらっちゃうと転職しちゃうからって。
ここをですね、ちょっと意識をやっぱり変えたいなと思ってます。
「正解がない」からこそ、企業ごとの最適解を探す
横澤和人氏のインタビューを通じて見えてきたのは、採用活動における「画一的な正解」を否定し、企業ごとの固有の課題に向き合う姿勢だ。
「この手法なら絶対うまくいく」というセールストークが飛び交う業界において、横澤氏は「正解はない」と断言する。しかしそれは決して無責任な発言ではなく、2,000社を超える支援実績から導き出された確信に基づいている。
採用は企業の規模や業種、地域、文化によって最適解が異なる。求人広告の文言ひとつをとっても、万人受けを狙った内容では本当に欲しい人材には届かない。だからこそコンサルズは、徹底的なヒアリングと採用ペルソナの策定から始める。

また、採用課題の背景には、組織の問題、評価制度の問題、経営者のマインドの問題が隠れていることも少なくない。横澤氏が提供するのは、単なる求人広告の制作代行ではなく、企業全体を俯瞰した上での「採用戦略の再設計」だ。
中小企業が大手企業と同じ土俵で戦うことは難しい。しかし、自社の強みを正しく言語化し、本当に欲しい人材像を明確にし、適切な手法で発信していけば、限られた予算の中でも成果を出すことは可能だ。
そして何より印象的だったのは、横澤氏の「働く人をライスワークからライフワークへ」という一貫した想いである。採用支援を通じて、企業だけでなく、そこで働く人々の人生を豊かにしたいという哲学が、コンサルズの事業の根底に流れている。
「辞めてレベルアップできる土台になる」中小企業がこの発想を持てるようになった時、日本の採用市場は大きく変わるかもしれない。

ここまで記事を読んでいただき、ありがとうございました。
経営者のストーリーには、会社のホームページや営業資料だけでは伝わらない
「なぜこの事業を始めたのか」という想いがあります。
創業のきっかけ、苦労したこと、そしてこれから実現したい未来。
こうした話を聞くたびに、日本にはまだまだ面白い経営者がたくさんいると感じます。
そのストーリーを残すために、現在【経営者1000人インタビュープロジェクト】を進めています。
この企画では、
- 創業のストーリー
- 事業の強み
- 経営者の価値観
- これからのビジョン
などをお聞きし、記事として公開しています。
記事は、会社名や代表者名で検索されたときにも見つかる「信頼できる情報」として残るコンテンツになります。
インタビューはオンラインで60分ほど。現在はプロジェクトのため参加費は無料です。
もしこの記事を読んで
「自分の事業の想いも残してみたい」
「経営者としてのストーリーを言語化したい」
そう思った方がいれば、ぜひ以下のページをご覧ください。
