500万円の借金から年商2億円へ – 「営業の言語化」で中小企業を救う、株式会社ZENRYOKU 本図太志の挑戦

「辞めようと思ったことは一度もありませんでした」
500万円の借金を抱えながらも、起業の道を突き進んだ本図太志氏。23歳での独立時、ビジネスでの成功体験はゼロ。それでも彼を支えたのは、学生時代のバスケットボールで培った「根拠のない自信」だった。
神奈川県選抜には届かないが川崎市の選抜には選ばれる。そんな「下手でもないけど、うまくもない」メンバーで結成したチームが、最終的に全国16位という快挙を成し遂げた経験。「それぞれの強みを生かし、相互理解を深めて一生懸命頑張った。これはビジネスでも通じるはずだ」という確信が、彼の原点となった。
現在、株式会社ZENRYOKUの代表として延べ200社以上の営業コンサルティングを手がける本図氏に、独自の「営業の言語化」メソッド、中小企業が抱える課題、そして失敗から学んだ経営哲学について話を聞いた。
円形脱毛症になっても辞めなかった理由
独立当初は想像を絶する苦労があった。「辞めたくて円形脱毛症になるくらい追い込まれました。多分うつ病だったと思います」と本図氏は振り返る。
それでも辞めなかった理由は二つある。
一つ目は、前述の「根拠のない自信」。学生時代の成功体験が、ビジネスでも通用するという確信を与えてくれた。
二つ目は、当時の環境の特殊性だ。前職のコンサルタント会社では、同じノウハウを使って1人で粗利益1億円を稼ぐコンサルタントがいた。業界では1人3000万円で優秀とされる中、その3倍以上の実績を出す先輩の存在が、可能性を示してくれた。

「年間約1200万円一括入金という商品だったので、営業利益5000万円以上出ている経営者がターゲットでした。法人を利益で見るとおそらく上位10%。つまり、自分が将来なりたい経営者の中でも上位10%に入る方々がお客様になる」
お金をもらいながら、目標とする経営者から学べる環境。「ここで成功できなかったら次がない」という覚悟が、彼を支え続けた。
トップ営業マン200社分の「共通項」を発見
本図氏の強みは、営業という属人的なスキルを「言語化」し、再現可能にすることにある。その秘密は、延べ200社以上のトップ営業マンの商談を分析してきた経験にある。

「コンサルタントは一次情報を取りに行くのが最初のステップ。各社のトップ営業マンの商談に同席したり、動画を見るところからスタートしました」
当初、本図氏は先輩コンサルタントのやり方を真似できず苦労した。彼らは前職で既に経営者のリストを持っていたからだ。転機となったのは、外部のリード開拓で成功している営業マンとの情報交換。彼らの手法は「食事会」だった。
「キーマンと一緒に食事会を開いて紹介し合う。これなら自分にもできると思った」
そこからリード開拓に困らなくなったが、より重要な発見があった。
「チャネルの最適解は会社によって違う。店舗系はウェブが強い会社もあれば、地上戦で交流会に出る会社もある。業界や文化によってチャネルは異なります」
しかし、商談で押さえるべきポイントには共通項があることに気づいた。
「例えば、初めましての後に社長のことをちゃんと調べておいて、『こういった思いが素敵だと思いました』と承認トークをしてラポール形成をする。これは業界を問わず共通していました」
オープニング、ヒアリング、商品説明、クロージング。それぞれのフェーズで押さえるべきポイントを21項目に体系化。この21項目が、本図氏の「営業の言語化」メソッドの核となった。
成約率20%アップの実例 – 4年で社員5名→180名の成長企業
本図氏のメソッドが最も効果を発揮した事例の一つが、採用支援会社「ミギネナナメウエ」だ。4年前は社員5名だったこの会社は、現在180名まで成長している。
社長は19歳からフリーランスで会社を作り上げた人物で、営業を体系的に学んだ経験がなかった。「組織を作るタイミングで営業という仕事を手放したい。でも営業って人それぞれだから、そもそも型なんてできるんですか?」という懐疑的な状態からのスタートだった。
結果は成約率20%アップ。何をしたのか。

フェーズ1:スコアリングとスクリプト作成
まず、21項目に基づいて現状の商談動画を分析し、課題を可視化。同時に、会社の強みを徹底的に掘り下げた。
右斜め上の強みは「マーケティング視点を持った採用サポート」だった。もともとイベント会社だった同社は、「ブラック企業合コン」(開催時間が夜10時で、参加者リストを退職代行会社に売る)といったユニークな施策で知られていた。
コロナで大口顧客から1億円の売掛を飛ばされるという危機を経て、「中小企業にはマーケ視点を持った採用担当者がいない」という市場機会を発見。採用に特化して成功した。
「彼らはお客様の採用ペルソナを細かく分析します。どんな生活スタイルか、どんなクレジットカードを持っているか。ここまで細かくペルソナを言語化しているRPO会社はないと思いました」
この強みを盛り込んだスクリプトを代わりに作成したのがフェーズ1だ。
フェーズ2・3:ロープレと実践フィードバック
2〜3ヶ月目はロールプレイングで合格してもらうまでトレーニング。残りの3ヶ月は実際の商談動画を撮ってきてもらい、細かなフィードバックを繰り返した。
「『ヒアリングに課題がありますね』と言われても、具体的に何を聞けばいいかわからない。だから山本五十六じゃないですが、その場でやってみせます」
理解できたら次のトレーニングメニューを提供する。やるべきことを粛々とやり続けた結果が、成約率20%アップという成果につながった。
- 200社分のトップ営業マンが押さえているポイントをベースに可視化
- 中小企業では取りづらいロープレフィードバックの時間を代行(プレイングマネージャーだとリソースがないため)
覆面調査で競合の弱点を突く – 住宅販売の事例
もう一つ印象的な事例が、岡山の住宅販売会社だ。
社長とトップ営業マンの2人が売上構成比の8割を作っていて、他の営業マンは全く振るわない。教える時間も取れない。典型的な中小企業の課題を抱えていた。

住宅購入の意思決定要因は4つ。デザイン、価格、性能、場所。
「デザインは好き嫌いがあるので、設計事務所でない限り差別化しづらい。住宅販売会社は基本的に展示会や問い合わせがメインなので、お客さんが来た時点でデザインを見て、既に3社くらいの比較対象に入っている状態です」
勝負は「性能」と「価格」。この会社は性能が本当に良く、性能の割に価格が安かった。
住宅性能は実は3つの指標(C値、Q値など)で判断できる。日本は北海道から沖縄まで寒暖差があるため、地域によってこの数値が変動するが、一定基準をクリアすると国からお墨付きがつく仕組みになっている。
「一般の人はこの3つの数値を知りません。どこの会社も『性能がいい』と謳っているけど、本当はその基準値を守っている住宅販売会社は少ないんです」
本図氏は覆面調査を実施した。「岡山に単身赴任で住宅を探したい」と言って、競合2社を訪問。すると、その2社は基準値を守っていなかった。
「売り込み」から「失敗しない知識提供」へ
トップ営業マンのスタイルは売り込みではなく、「お客さんが住宅を選ぶ上で失敗しない知識を提供する」というものだった。住宅は絶対失敗したくない買い物。このスタイルを全営業マンに展開することにした。
営業ステップを3段階に再設計
3つの指標と基準値を教え、「うちだけで決める必要はないし、他も見られていると思いますから、これから行かれるところで『御社のC値、Q値は何ですか?』と聞いてみてください」と伝える。
守っていないか勉強不足なら答えられない。するとお客さんは戻ってくる。
住宅ローンは約3000商品ある。どれを選ぶかで支払いコストが数百万円変わるが、お客様は選べない。
「営業マンの気持ちになると、進め方の不手際がないように、この属性だったらちょっと高いけどここのローンで通しちゃおう、とやっているはずです」
そうではなく、お客様に対してローンの選び方と、その方に合った3つのローンを無料で教える勉強会をステップに組み込んだ。
住宅であれもこれもやりたくなると価格が上がって離脱する。最初から住宅以外も含めて事細かくライフプランシミュレーションを出し、「この金額内だったら大丈夫ですね。この中でやりましょう」と安心してもらう。
テストクロージングの秘密
3つのステップが終わった時点で、「うちでやるか、他のところに任せるか、どちらでもOKです。ただ、それを聞くためのご判断だけしてくださいね」とテストクロージング。
やると決まった場合、最初に頭出しで20万円弱をもらう(設計書作成費用として)。理由は、設計は時間がかかるため、本気度がない人に使うリソースを削減するため。ただし、この金額は元々の費用にインクルードされているので追加費用ではない。
結果
売れていなかった営業マンの成約率が10%から40%に。4倍だ。住宅販売で4倍は、単価が大きいため利益インパクトも絶大だった。

スクリプトを全部作り、ロープレを実施し、知識をトレーニングブックにまとめて提供。これが本図氏の「実務代行」スタイルだ。
期待通りの成果が出なかったケース- SES会社の教訓
200社以上支援してきた本図氏にも、苦労したケースがある。
昨年上場したSES(システムエンジニアリングサービス)会社での6ヶ月サポート。5ヶ月目まで数字が上がらなかった。

SESで押さえるべきポイントは2つ。
1. 企業側のヒアリング
要件を「マスト」と「Want」に分け、優先順位をつける。エンジニア不足の中、完璧な要件を満たすエンジニアを送り込むのは難しい。だからこそ期待値調整が重要だが、これができていなかった。
ヒアリングシートを作り、マストで聞く項目とWantで聞く項目を明確化してトレーニング。
2. エンジニア側のヒアリング
ビジネスパートナーのエンジニアは、その会社以外にも話を持っていっている。
「今いるエンジニアは誰で、どの時期にプロジェクトが終わるのか。この方の意向は会社側が言ったら従ってくれる人なのか、エンジニアさんの能力が高くてエンジニアさん主導で決まるのか。企業意向なのかエンジニア意向なのかを聞く。これもマスト要件です」
これもできていなかった。
3. スピード
動きが遅いと、せっかくマッチングできそうだったエンジニアが他社に決まってしまう。優先順位とスケジュールの確認、マッチングのスピードが重要。
企業側のRA(リクルーティングアドバイザー)チームとビジネスパートナー側を両方出してミーティング設定し、ファシリテートした。
「最初は結果が出ませんでした。6ヶ月のサポート期間では無理だと思ったので、『お金はいただかないので2ヶ月延長させてください』と伝えました」
すると後半にかけて過去最高の成果が連続で出た。
なぜ続けたのか?
「スクリプト自体は間違いじゃないと思っていました。あとは彼らがそれをできるようになるまでの期間がかかっているだけ。継続すれば結果が出るという自信があったんです」
実際、2ヶ月の無償延長で成果が出て、社長からの信頼も獲得できた。
営業コンサル業界の3つの課題
本図氏は、営業コンサル業界が抱える課題を3つ挙げる。
1. 言葉の威力(実績の有無)
「担当者が営業マンとして実績がなかったら、任せたいと思いません。『やってないじゃん、君』と思ってしまうから。正しいことを言うのも大事ですが、言ったことを『よし、一緒にやってみるか』と思ってもらえるかが大事です」
2. 業界理解と課題の勘所
「お客さんは『できていない理由』をシェアしてくれますが、その理由は本当なのか? 見極めが必要です」
例:ある社長が「スケジュールがパンパンです」と言ったが、商談数は月20件だった。
「私が知っている経営者で一番取っている人は月300件やっていました。保険の方です。その人のスケジュールを見ると、チャネルが交流会で、夜1件しか出ていなかった。『朝と昼もありますよ。なんで夜1回なんですか? 3回出ればいいじゃないですか』と」
社長は「成約率が問題」と言ったが、本図氏から見ると「打席数が問題」だった。
「お客さんが言った課題に対して、『本当にそこなのか?』という会話ができるかどうか。ある程度営業経験がある人だと、課題に対する勘所が強い」
3. 実務を手伝えるか
「コンサルティングの語源はコンサルテーション(相談)。知識の隙間を埋めていく仕事だと思います。でも今、知識だけに価値があるかというと、AIができるので無価値になってきています」
これからのコンサルタントに必要なのは2つ。
- 知識を自社にどう落とし込むかの実務支援
- この人が言ってくれるなら安心、という信頼
「知識転用だけという世界線は結構しんどいんじゃないかと思います」
経営者が抱きがちな誤解
「営業コンサルを入れたらうまくいく、というわけではありません」
本図氏は発注側と受注側、両方に問題があると考えている。
「コスト改善なら、今あるものをどう最適化するか。削っていく作業です。でも営業は、今ない能力を身につけていく作業。難易度は後者の方が高い」
前職でも痛感したという。
「うまくいかないことが起きた時にどう向き合うか。うまくいかない匂いを感じた瞬間に、解決策が見えているのがベストですが、見えていなくても勇気を持ってシェアできるかが超大事です」
不動産の整骨院をサポートしていた時のエピソードが象徴的だ。
「どう考えても目標達成しないと思いました。社長に電話して『正直こう思っています』と伝えたら、『俺もそう思うんだよね』と。『何時からでも構わないので、直近で院長を集める日を作ってください。夜11時からでもいいです』と言って、夜11時からミーティングをしました」
「解決策が出るまで今日の会議は終わらない」という会議を朝5時までやった。その月は過去最高を達成。
「うまくいかない臭いものにフタをしない姿勢は、お互いに超大事だと思います」
営業コンサルを選ぶ3つの基準
中小企業が営業コンサルを選ぶ際、本図氏が勧める基準は何か。
「どこの会社に頼むかよりも、担当者を見た方がいいと思います」
例えば有名なセレブリックスに頼むとしても、セレブリックスの誰がつくかが大事。
「結局、ノウハウ勝負と、担当がどれだけ頑張ってくれるかという世界線。マーケティング会社に頼むのと近いんじゃないでしょうか。サイバーエージェントに広告500万円任せても、新卒がついてきたら意味がない」
では担当者をどう見極めるか?
本図氏は前職で年間1200万円一括入金という高額商品を扱っていた。当時27〜28歳。自分よりビジネス経験豊富な経営者に売るのは、ハードルが高いとわかっていた。
「その場で意思決定してもらうなんて思っていませんでした。有料でやる内容と全く同じことを2日間トライアルでやっていました」
高いけど、いいと思ったら買う。意思決定の判断材料を十分に提供した状態で意思決定してもらう営業プロセス。成約率は78%に達した。
「もう少し抽象度を上げると、その会社が本当にうまくいくかを一緒に考えてやってくれるのか。ROIをちゃんと考えて動いてくれる人なのか、というところじゃないでしょうか」
実務代行の価値 – 中小企業に最適化されたサービス
本図氏のサービスの特徴は「実務代行」にある。スクリプトを代わりに作り、トレーニング資料も提供し、覆面調査も自ら足を運ぶ。
「一般的なコンサルとの違いは正直そんなにないかもしれません。ただ、実務を代わりにやっちゃうというところですね」
トライアルは今でも実施している。
「21項目に対して商談動画を2つくらい見させてもらったら、現状のスコアリングと、どこに課題があるか、どんなトレーニングをすればいいかの設計書を最初に見せてしまいます」
意思決定材料を先に提供する。本来なら契約後にやることを先出しする理由は「心配な方の時」だ。

料金体系と対象企業
- 月額30万円から(中央値は50万円程度)
- 基本6ヶ月契約
- 成果保証はないが、トライアルで判断材料を提供
- 途中解約は基本的にないが、うまくいかない場合は契約延長&無償提供も
最も効果を発揮する企業
規模:中小企業 理由:「ほとんどの中小企業がプレイングマネージャーだから。自分の数字責任を持ちながらメンバーマネジメントをする。ここを乗り越えるには最初は圧倒的な量が必要で、それを乗り越えた後に効率化に持っていける人が少ない」
営業マン:4〜5名以上 理由:1人だとコストをかけづらい
合わない企業
「回収が見込めるかどうか。例えばWi-Fiを売っている会社が6ヶ月で180万円かけた時に回収しづらい。単価が低いないしはLTVが短いところだと難しいですね」
クライアントに求める最低限の条件
「やると約束したことをやってくれる、ですね」
実際、不動産の会社でやると言ったことをやらないケースがあり、途中解約を提案した。
「お金が無駄になっちゃうからやめた方がいいです、と言ってやめました」
経営判断の2つの基準「筋を通す」と「信頼できるパートナーと進める」
経営上の判断で迷った時、本図氏は何を基準に決断するのか。
1. 筋を通しているかどうか
「例えば、プロジェクトがうまくいかないと思ったから返金しましょうか、となった時。契約書上は『契約書を結んでいるので無理です』が正しいかもしれません。でも、続けても今、結果がお互いに出ないねと思っている中でお金をもらうのは、気持ちがよくない」
この時の意思決定は「返さないけど、どうにかしてうまくいかせる」。
「もしかしたら誠実かどうか、かもしれません。ビジネスはマラソンだと思うので。一瞬売上を上げることはできますが、売上が上がり続ける方がよほど大事。これは信頼とか誠実というところにめちゃめちゃ紐づくと思っています」
2. フェーズが変わった時こそ信頼できるパートナーと進める
「昨年業績だけで言うと、過去最高収益だったんです。社員8名で粗利1.6 8億、営業利益は48,000,000円。数字だけぱっと見ると少数性で高利益を出してる会社に見えたかもしれません。」
「ただ数字の使い作り方はボロボロだったんです。売り上げの9割は私自身が作ってしまっていて、メンバーに任せていたクライアントのリピート率は10%以下でした。」
「自分なりにはマニュアル化して、役割分担をして、知識転送していくミーティング構造も作った「つもり」でいました。」
「結果的には、翌年お客様からクレームをいただき、返金対応をして、メンバーから不満も出て、最終的に8名中6名が退職すると言う事態を招いてしまいました。」
「なぜこれらの事象が起きたかと言うと、根本原因は、前職時代にマネジメント経験がない中経営者をしたのに「自分ならできる」と過信して突き進んでしまったことです。」
「自分の役割がプレイヤーから経営者に変わったということは、そもそもの意思決定基準が大きく変わるはずです。」
「この時の解決策は、自分にない能力を補ってくれるボードメンバーを社内に揃えるか、社外に適切なアドバイザーを置いた上で、意思決定していくことが大事だと思います。」
「これをせずに進めてしまったことが、これらの事象を生み出したと思っています。今期はこの学びを糧にして、組織作りに挑戦する1年にしようと思っています。」
学生に伝えたいこと「働く上司」で会社を選べ
学生に最も伝えたいことは何か。
「何をやりたいか、どういう業界に行きたいかで探すのは難しいと思います。経験がないから。でも、どういう人生を歩みたいかは、なんとなく言語化できると思うんです」
「会社を選ぶ時、その会社の大きさによっては難しいかもしれませんが、自分が働く上司がどういう人なのかが結構大事だと思います」
考え方、仕事の仕方、稼ぎ方、その人の基準値ないし少し先のその人になっていく。
「そういう人がいる環境で働くと、そうなれると思うんですよね。もちろん業界によって稼ぎ方も変わるので一概には言えませんが、選び方の基準として、生き方基準、そしてそれを体現している人がいる環境基準で選ぶ方がいいんじゃないでしょうか」
社名に込めた思い「ZENRYOKU」への改名
実は本図氏、一度社名を変更している。
「前の会社名は『オポチュニティグループ』でした。機会を提供するという意味でOpportunity、子会社をたくさん作りたかったのでGroupにしたんです」
しかし、めちゃめちゃ言いづらい。本図さんだけでずっと呼ばれていた。
チームを拡大したいタイミングで出資者に相談すると、「お前らしくて、海外でも仕事したいなら、海外で伝わる言葉にした方がいい。全力じゃない?」と提案された。
英語でわかりやすく。それで「ZENRYOKU」に改名した。
AIで変わる営業コンサルの未来
本図氏は今、新たな挑戦を始めている。
「成約率を上げていくコンサルティングをAI化しています」

21項目をもとにスコアリングし、課題を抽出し、トレーニングする…この一連のプロセスは、プロンプトで再現できると考えている。
「200社分の売れている営業マンが押さえているポイントをデータとして入れれば、商談動画を撮った時に『21個中何個できました。あなたの課題の優先順位はこうです。こういうトレーニングをしてください』ということができる。今後はプロンプトを納品していこうと思っています」
知識だけではなく、実装までサポートする。AIを活用しながらも、「この人が言ってくれるなら安心」という信頼を提供し続ける。それが本図氏の描く未来だ。
数字目標を捨てた先に見えたもの
現在、本図氏は明確な売上目標を設定していない。
「去年は売上と営業利益を追いすぎて、チームが壊れかけて突き進んでしまいました。リピートしなかったり、お客様にご迷惑をかけたり。めちゃめちゃ苦しかったんです。何のために人を増やして、何のためにお客さんを増やしたんだろう、と」
今は顧客満足度を上げることを第一に考えている。
「目の前にいてくれる人にちゃんと向き合って、やるべきことを淡々とやっていく。それしか考えていません。大きな売上目標は決めていないです」
「クオリティを担保しながら、他の人でもできるようにする。この辺を今、頑張っています」
取材を終えて
インタビューを通じて印象的だったのは、本図氏の「誠実さ」と「論理性」のバランスだった。
成果が出ない時は無償で延長する。やると言ったことをやらないクライアントには解約を提案する。一方で、感情に流されず論理で判断する厳しさも持つ。
500万円の借金から始まり、円形脱毛症になるほど追い込まれながらも、「辞めようと思ったことは一度もない」と言い切る。その根底にあるのは、バスケットボールで培った「チームで結果を出す」という成功体験だ。
200社以上のトップ営業マンを分析して体系化した21項目のメソッド。実務代行という形で中小企業に寄り添うスタイル。AIを活用した次世代のサービス開発。
「営業の言語化」というテーマで、本図太志氏は中小企業の営業課題を解決し続けている。
会社情報
- 会社名:株式会社ZENRYOKU
- 代表:本図太志
- 事業内容:営業コンサルティング、営業代行、営業研修
- 支援実績:延べ200社以上
- 料金:月額30万円〜(6ヶ月契約)
- 平均改善率:初回面談から成約まで約10%
- 特徴:21項目の営業メソッドによる「営業の言語化」、実務代行型サポート

ここまで記事を読んでいただき、ありがとうございました。
経営者のストーリーには、会社のホームページや営業資料だけでは伝わらない
「なぜこの事業を始めたのか」という想いがあります。
創業のきっかけ、苦労したこと、そしてこれから実現したい未来。
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記事は、会社名や代表者名で検索されたときにも見つかる「信頼できる情報」として残るコンテンツになります。
インタビューはオンラインで60分ほど。現在はプロジェクトのため参加費は無料です。
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