「子どもの夢を描くきっかけを作る」株式会社NIKA代表・中谷悌樹が語る、スポーツ起業のリアルと未来図

スポーツチームの運営は、「マイナースポーツだから稼げない」「一部の限られた企業しかスポンサーになれない」というイメージを持たれがちです。

しかし、大阪府守口市を拠点とする3人制プロバスケットボール(3×3)チームを運営する株式会社NIKAは、その常識を覆しています。

月額1万円という独自のスポンサーモデルを展開し、現在では中小企業を中心に約120社ものスポンサーを獲得。

単なるスポーツ支援にとどまらず、スポンサー同士の強力なビジネスマッチングを生み出し、90%以上という驚異的なスポンサー継続率を誇っています。

この記事でわかること

  • 学生起業からプロスポーツチームを立ち上げた中谷悌樹氏の創業ストーリー
  • 売上ゼロの暗黒期を抜け出した「月額1万円スポンサー」モデルの裏側
  • スポンサー企業に実益をもたらす「ビジネスマッチング」の仕組み
  • アスリートの新しい働き方「デュアルキャリア」の実態
  • 2030年に向けたスポーツ×地域創生(まちづくり)のビジョン

なぜこの企業に注目すべきか
 一般的なスポーツチームの会社紹介では語られない「資金調達のリアル」「スポンサーへの価値提供(費用対効果)」「地域・行政との公民連携実績」といった一次情報が詰まっています。

スポーツビジネスに関心のある方だけでなく、地域貢献や新しいコミュニティ形成を目指す経営者・ビジネスパーソンにとって、多くの示唆が得られるはずです。

会社概要

  • 会社名:株式会社NIKA
  • 公式サイトhttps://www.nika3x3.jp/
  • 代表者:中谷 悌樹(なかたに よしき)
  • 設立:代表の大学卒業前に設立
  • 事業内容:3×3プロバスケットボールチーム「NIKA」の運営、スポーツ教室の運営、イベント企画・運営、デジタルマーケティング支援など
  • 拠点:大阪府守口市・門真市エリア
  • 公式サイト/SNS:公式サイトほか、TikTok、Instagram、YouTubeなどのSNSを通じて、大会情報や日々の活動を積極的に発信中

創業ストーリー

なぜこの事業を始めたのか:教員志望からプロチームのオーナーへ

中谷氏は幼少期から自営業の実家で育ち、経営というものを身近に感じていました。

小学6年生でバスケットボールに出会い、中学では激しい競争を勝ち抜いて大阪市の選抜レギュラー(スターティング5)として関西3位に輝き、高校では強豪・東住吉工業高校のキャプテンを務めました。

厳しいスポーツの世界で「人への気配り」や「感謝の心」を学んだ中谷氏は、当初「学校の先生になって子どもたちにバスケットを教えたい」と考えていました。

しかし、部活動の地域移行が進む中、「スポーツを通じて子どもが夢を描くきっかけを作る」という本来の目的を達成するには、教員になるよりもプロチームを創設し、憧れの対象であるプロ選手が子どもたちと直接関わる仕組みを作る方が最適だと気づき、大学卒業前に起業とチーム設立を決断しました。

創業時の苦労:売上ゼロの9ヶ月と妻の言葉

志高く起業したものの、最初は全くの暗礁に乗り上げました。当時のBtoB営業のノウハウがなかった中谷氏は、ターゲット選定も甘いまま、いきなり「年間100万円」のスポンサー提案をして回り、起業から約9ヶ月間、売上はほぼゼロという状態が続きました。

さらにその時期に第一子を授かり、家庭の安定を優先して「会社を畳もうか」と悩みました。

しかし、妻からの「自分のやりたいことなのに、子どもができたという理由で諦めるの?」という力強い言葉に背中を押され、事業を継続する覚悟を固めました。

事業の特徴

競合との違い・強み・提供価値

NIKAの最大の強みは、「月1万円のスポンサーモデル」「高確率なビジネスマッチング」の掛け合わせにあります。

一般的なスポーツチームが大型スポンサーに依存するのに対し、NIKAは月1万円という導入しやすい価格設定で、多様な中小企業を巻き込んでいます。

さらに、定期的なスポンサー交流会を開催し、補助金コンサルティング会社と人材育成をしたい企業を繋ぐ、再生医療企業と美容・脱毛サロンを繋ぐといった、具体的なビジネス成果(実益)を創出しています。

これにより、「社会貢献(子どもの夢を応援する)」という大義名分と、「自社のビジネス発展」という実利を両立させ、スポンサー企業に明確な価値を提供しています。

インタビューQ&A

ここからは、株式会社NIKA代表の中谷悌樹氏への独自インタビューから、経営のリアルな裏側を紐解きます。

Q. 「月1万円スポンサー」という現在の戦略に切り替えたきっかけは何でしたか?

中谷氏: 全くスポンサーが取れなかった時期に、ある企業の社長から「今の価値提供で100万円は難しい。でも月1万円なら、社会貢献としてスポンサーになれるよ」とアドバイスをいただいたのがきっかけです。

その後、異業種交流会でお会いした枚方市の社長が「月1万で社会貢献してるなら出してあげる」と第1号になってくださり、そこから地道に積み上げていきました。

Q. 現在のスポンサー企業は約120社とのことですが、どのような企業が多いのでしょうか?

中谷氏: 介護福祉関係の企業様が比較的多いですが、業種や規模は本当にバラバラです。

スポンサー様の傾向は大きく2つあります。1つ目は、純粋に「子どもの夢を応援したい」という社会貢献活動に共感してくださる企業様。

2つ目は、私たちが主催するスポンサー交流会での「ご縁つなぎ(ビジネスマッチング)」に価値を感じ、ビジネスライクにお付き合いしつつ支援してくださる企業様です。

Q. ビジネスマッチングの実績や、スポンサー継続率が高い理由を教えてください。

中谷氏: 継続率は90%を超えています。理由としては、年々チームの活動規模が大きくなり、子どもたちへの影響力が増している姿を見ていただけていることが一つ。

もう一つは、先ほどの交流会を通じたマッチングです。例えば、運送業の企業様がスポンサーネットワークを通じて顧客を獲得したりと、「年間12万円のスポンサー費用を優に回収できているから、来年も継続するよ」と言っていただける企業様が多数いらっしゃいます。

Q. 行政(守口市)や教育委員会との連携も進んでいるそうですが、具体的な実績は?

中谷氏: 守口市や教育委員会からの後援をいただき、大枝公園のドーム型テニスコートにバスケットコートをゼロから設営して、地域の方々約900人を動員する規模のイベントを開催しました。

このマイナースポーツの業界では、かなり大きな規模の取り組みだったと自負しています。

Q. 選手たちの働き方(デュアルキャリア)はどのような形ですか?

中谷氏: 選手たちは普段、通信、飲食、運送などの一般企業で会社員として働いています。

NIKAとは業務委託契約を結んでおり、試合やイベントの稼働ごとに、前年度の活躍や貢献度に応じた報酬をお支払いする形をとっています。

社会貢献に携わりながら、スポーツでも稼げる環境を作っていきたいと考えています。

Q. スポーツチームの経営をしていて、世間から誤解されていると感じることはありますか?

中谷氏: 「マイナースポーツだから稼げないだろう」と下に見られがちなのは、正直悔しいですね。

スポーツチームの運営は立派なビジネスです。業界の規模に関わらず、志や社会貢献性に共感してもらえる仕組みをしっかり作れば、必ず応援してくれる企業様は現れます。

「マイナースポーツだからスポンサーが取れない」というのは、ただの言い訳に過ぎないと思っています。

経営者の価値観

中谷氏の経営判断における最大の軸は、「それは『子どもが夢を描くきっかけ作り』に繋がっているか」という点です。NIKAの活動の根幹には、選手たちが子どもたちと直接関わる「夢授業」などの社会貢献活動があります。

2年間で1300人の子どもたちと関わってきた実績があり、今年度は年間1000人以上の関わりを目指しています。

同時に、ビジネスマンとしてのシビアな視点も持ち合わせています。「社会貢献だから」と甘えるのではなく、スポンサー企業に対する「費用対効果」を常に数字で追いかけ、ビジネスとして成立させることを強く意識しています。

熱い理念と、冷静なビジネス思考の両立こそが、中谷氏の経営哲学です。

今後のビジョン

目指している未来:2030年にスポンサー1000社と世界制覇

現在、NIKAはスポンサー収入が収益の約7割を占めており、2026年中に200社への拡大を目指しています。

そして2030年には、東京と大阪の2拠点で合計1000社のスポンサーを獲得し、3×3業界で圧倒的な日本一のチームになることを目標としています。

競技面でのゴールは「世界リーグでの優勝」です。これまで関わってきた地域の子どもたちに「あのお兄ちゃんたちが日本を背負って世界で優勝した!」という究極の夢を描く瞬間を提供することが、最大の目標です。

新しい挑戦:スポーツを中心としたまちづくり

中谷氏は、拠点である守口市の未来も描いています。5〜10年後、「守口といえば、子どもに夢を与える有名な3×3のプロバスケチームがある街だよね」と認知される状態を作りたいと語ります。

チームの活動がハブとなり、新しいビジネスや雇用が生まれ、人口減少の時代においても「人が増え続ける街」へと地域を活性化させること。それが株式会社NIKAの次なる大きな挑戦です。

読者へのメッセージ

最後に中谷氏は、この記事を読む経営者・ビジネスパーソンに向けてこう語ります。

「私たちは、社会貢献をしながらしっかり稼ぎ、企業を発展させていくという『良い循環』を作っています。

NIKAの活動やビジョンに共感してくださる企業様には、ぜひ私たちのスポンサーコミュニティに参加していただきたいです。

企業様の事業発展にコミットし、お互いに価値を提供し合いながら、一緒に子どもたちの夢を応援する仲間を増やしていきたいと思っています」

まとめ

この記事のポイント

  • NIKAは「月1万スポンサー」と「ビジネスマッチング」で、マイナースポーツにおける新たな収益モデルを確立している。
  • 代表の中谷氏は、売上ゼロの挫折を乗り越え、「子どもに夢を与える」信念と「費用対効果」のビジネス視点を両立させている。
  • デュアルキャリアの推進や900人規模のイベント開催など、地域とアスリートに新しい価値を提供し続けている。
  • 2030年にはスポンサー1000社、世界一、そしてスポーツを通じた「まちづくり(人口増加)」を見据えている。

どんな企業におすすめか

 株式会社NIKAのスポンサーコミュニティは、以下のような企業・経営者に特におすすめです。

  • 地域の子どもたちの教育や夢を応援する「社会貢献活動」に自社を絡めたい企業
  • 異業種との質の高いネットワークを構築し、BtoBの「ビジネスマッチング」による実益を求めている経営者
  • 大阪(守口・門真エリア)を中心に、地域に根ざした採用力強化や認知度向上を図りたい地元企業

ここまで記事を読んでいただき、ありがとうございました。

経営者のストーリーには、会社のホームページや営業資料だけでは伝わらない
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創業のきっかけ、苦労したこと、そしてこれから実現したい未来。

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